「悩みの成長」
すべての人が持っている「差」。
しかし、だからと言って、すべての人が悩むわけではありません。
悩む人と悩まない人との違い、それはどこにあるのでしょう?
人には感情というものがあります。
喜んだり、哀しんだり、楽しんだり、怒ったり…。
悩んでいるとき、人はどんな感情に囚われているでしょうか?
哀しみ? 絶望? 虚無感? 怒り? 憎しみ? 妬み? 自虐?  無力感?
それらの負の感情に囚われているとき、悩みは成長して行きます。
「また今日も上司に叱られた」(ガックシ)
「自分は本当にダメだ」(自虐)
「でも、上司も上司だ。自分のことを全く分かってくれない」(怒り)
「なぜ、あの人ばかり誉められるんだろう。私の方が、できるはずなのに」(妬み)
悩みの増殖の始まりです。
負の感情をエネルギー源にして、悩みはどんどん自分を飲み込んで行くのです。
では、負の感情を持たなければいいのでしょうか?
いつも前向きに、正の感情だけを持っていればいいのでしょうか?
そうではありません。
負の感情も正の感情も、本来人間が持っている感情です。与えて頂いているものです。
それなのに、一方だけを採用し、他方を封印することは、陰陽の一方を欠くことになり、
言わば片翼飛行の状態になってしまいます。
翼が片方なかったら、飛行機は飛べませんよね。
正の感情も負の感情も、両方あるのが自然なのです。
昼と夜があるように。女と男がいるように。
でも、それでは悩みは一向に解消されないではないか?
そういう疑問が湧いてきます。
しかし、それがそうではないのです。
負の感情も正の感情もしっかり認めること。
悩みも、否定せずに肯定すること。
この肯定のエネルギーが浮力となり、両翼を得た飛行機は悩みの海から飛び立てるのです。
ただ認めること、ただ肯定すること、それができるかどうかだけが、悩む人と悩まない人の違いなのです。
 

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