岐 路
人生は岐路に溢れています。
右に進むのか、左に進むのか? 
その決断を自分がする場合もありますし、人が決める場合もあります。
今回は人が決めるケースを取り上げてみましょう。
人が決める岐路、例えば、受験や就職、職場での人事異動などがそれに当たるでしょうか? 
もちろん、自分の日々の積み重ねがその結果を生むわけですが、自分以外の他者が決定権を握っているのも事実です。
Aさんの例を取り上げてみましょう。
Aさんは、現在、某販売会社の営業副課長。そろそろ課長昇進が取り沙汰される年頃です。異動・昇進の内示を1週間後に控え、落ち着かない日々を過ごしています。
「それなりの努力もして来たし、業績も上げて来た。営業一課の課長になるとしたら、自分が適任だろう。同期も課長になっているし、今年は自分がなってもおかしくない。
いや、待て待て。最近の上層部は、会社全体の業績低迷で、安易に課長に上げることには慎重になっている。他の課のエースといわれる者も、まだ課長になっていない。期待しすぎない方がいいだろう。
仮に昇進したとしても、希望の部課ではない可能性もある。他の部に異動するくらいなら、副課長のままでも今の仕事の方がいい…」
人の決めることゆえ、様々な憶測や思いがAさんの脳裏を駆け巡ります。
さて、こういう悩ましい状況にある時、私たちはどんなふうに毎日を送ればいいのでしょうか?
期待しすぎると、実現しなかった場合の落胆は大きくなります。
悪い方に考えすぎると、気持ちがネガティブに傾き、暗い日々を過ごすことになります。ネガティブ思考が現実化することだってありえます。
どちらにも傾くことなく、淡々と日々を過ごすことはできないものでしょうか?
もちろん、方法はあります。いくつか挙げてみましょう。
1. 今やるべきことに集中する。
2. 地球規模の目標を掲げ、その実現に向けて動く。
3. どちらに転ぼうと、それは人類のごく一部の人の評価に過ぎない、と思い定める。
4. どのような立場に置かれても、それが自分にとって最善の道と信じる。
5. 人生はすごろくゲームだ。
少し解説を加えます。
1. 今やるべきことに集中できない人に、幸福な未来がやってくることは稀です。なぜなら、未来は「今」の積み重ねで作られているからです。
2.あなたの人生の目標は何か? ということを問うています。課長になって何がやりたいのか、課長になるのが人生の目標なのか、それを明確にすることです。
3.人の評価で、あなたの真価が決まるわけではありません。また、人の真価 は、あの世に行くまでわからないものです。
4.これは、自分の人生を信じる、ということでもあります。自分の進むべき道が、そこにあります。
5.サイコロを振れば、1が出る時もあれば、6が出る時もあります。あまり深刻に考える必要はないということです。
1と2は行動、3、4、5は考え方と言っていいでしょう。
そして、どの方法を選ぶにせよ、1週間後には結果がやって来ます。 どのような結果が出るかは分かりませんが、結果が出る前と出た後で、やるべきことに変わりがないとお気づきでしょうか?
結果は通過点に過ぎないのです。
 

閉じる