「喜びの上書き」
人の頭(こころ)の中は、その人にとって重要なことであれば、
悩みであれ、喜びであれ、同時にふたつは存在できない。ひとつしか存在できない。
だったら、悩みではなく、喜びで頭(こころ)を満たしてしまおう。
ということが前回の内容でした。
では、どうしたら喜びで頭(こころ)を、一杯にすることができるのでしょうか?
スマホがフリーズし、付き合いだしたばかりの年下の彼氏に、
自分以外の彼女がいることが発覚し、顧客との約束を守れなかった営業職の女性は、どうやって喜びで頭(こころ)を満たせばいいのでしょうか? 
その前に、 「喜び」というのは何か、少し考えてみましょう。
皆さんはどんなときに、喜びや嬉しさを感じるでしょうか?
自分の望みが叶ったとき、努力が報われたとき、美味しいものを食べたとき、
目覚ましをかけずに寝れるとき、こころ洗われる情景に出くわしたとき、
信号が青(赤)に変わったとき、空気が美味しいと思えたとき、
今日も生きていると実感できたとき……
もし、呼吸している自分が嬉しいと感じることができたら、
もし、空気があることに喜びを感じることができたら、
呼吸するたびに、こころが喜びで満たされます。
広げることなのです。
想像できる限り、どこまでも喜びの範囲を広げること、それがコツです。
喜びの幅が広がり、喜ぶことが多くなり、あらゆることが喜びになってくると、
頭(こころ)は、常に喜びで満たされます。喜びに溢れ返ります。
スマホがフリーズして公衆電話を探し回っているとき、 彼女は、自分が走れることを自覚していません。
彼氏に別の相手がいるとわかったとき、彼女は、恋ができている自分を自覚できていません。
顧客への連絡が遅れてしまったとき、 彼女は、仕事がある自分を自覚できていません。
そして、それらすべての前に、 自分が呼吸できていること、生きることができていること、 そのことに気づいていないのです。
悩むことも、実は生きている証なのですが。
 

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